ブログ

緊急事態宣言はいつまで?新型コロナ現状とワクチン接種について

『コトニ弁護士カフェ』2021年5月21日放送分

再び全国的に新型コロナウイルス感染症が拡大する中、全国各地で緊急事態宣言が発令されています。
一方で医療従事者に加え65歳以上の高齢者向けのコロナワクチンの接種も全国で開始しました。

※本ブログの情報はラジオ放送日2021年5月21日時点のものです。緊急事態宣言の期間など情勢により最新情報は異なる場合があります。

緊急事態宣言はいつまで?

ゴールデンウィーク前に発令された緊急事態宣言。
当初は5月13日までだった東京・大阪・京都・兵庫の緊急事態宣言は期限を5月末まで延長し、続いて福岡・愛知・岡山・広島・北海道のエリアも追加されました。
それに合わせて緊急事態宣言の対象地域周辺の都道府県も「まん延防止等十点措置」の対象となっています。
また、新たに変異株の増加、そしてインド型変異株も世界で増えており、コロナの出現で世界的に混乱した昨年とはまた違った状況になってきております。
医療機関のひっ迫が私たち市民にとっても身近に感じられるようになり、救急車を呼んでもなかなか病院で受け入れてもらえなかったり、コロナではない別の病気も緊急性が低ければ手術が延期されたり、そのようなことも実際に起きています。

新型コロナワクチン接種の現状

日本での新型コロナウイルスのワクチン接種は、医療従事者向けの接種が先に始まり、現在は65歳以上の高齢者向けの接種がやっと始まったところです。
2021年1月の時点では4月から高齢者の接種、5月から私たち一般市民の接種が始まると言われていたのですが、実際のスケジュールはやや遅れていることがわかります。

ワクチン接種の流れとしては、まずはご自宅に接種券が封書で届くようです。
ワクチン接種の予約方法なども書かれていますが、やはり高齢者の皆さんはパソコンやスマホなどネット予約をスムーズにできる方が限られており、どうしても電話がメインになってしまうようです。
毎日電話しても一向に繋がらなくて、いったいいつワクチンを打てるのだろうと不安を感じている高齢者の方もいらっしゃいます。

そこで、たとえばお子さんやお孫さんなどネットを使える身近なご家族がいる場合は、予約を手伝ってあげたり、自治体などで予約を代行するような制度があってもよいと思います。

東京・大阪の大規模接種センター

医療機関でのワクチン接種とは別に、東京と大阪では自衛隊が主体となって接種を実施する「大規模接種センター」が設置されました。
首都圏や大阪近郊でなかなかコロナワクチン接種の予約が取りづらいという方は、ぜひこちらも活用してみてください。
大規模センターの予約方法は、現在はWeb予約とLINE予約のみですので、ネットが苦手な高齢者の方にとっては少しハードルが高いかもしれません。
スムーズに予約をするためには、本人が予約するのではなく、周囲が積極的に予約を手伝ってあげられる環境づくりが求められると考えます。
高齢者だけでなく、基礎疾患など優先接種が必要とされる方々も対象となりますが、若い世代であればむしろ電話よりもネット予約やLINE予約のほうがスムーズに受け入れられやすいかもしれません。

また、大規模接種センターの予約システムは、本当の接種券の予約番号ではなく、ランダムな数字の組み合わせを入力しても予約が完了してしまうことが問題になっています。
実際には接種センターで予約時の番号と接種券の番号を照会するので、そのようないたずらな予約は無効にはなるものの、システムの混雑や混乱を招く恐れがあるので絶対にやめていただきたいです。

ワクチンを接種しないという選択も

昨年突如として現れた新型コロナウイルスですから、もちろんワクチンも新しいものです。
各社のワクチンの有効性は認められ世界的に接種が進んでいるものの、副反応などが心配で打ちたくない、と考えている方も一部いらっしゃると思います。

そうなった時に心配なのが、ワクチンを接種していない人に対しての偏見です。

たとえば赤ちゃんのうちに接種するBCGや麻疹風疹ワクチン等もありますが、それらは公費負担で市町村から接種するように通知がきます。
一方、インフルエンザワクチンやおたふくかぜワクチンなど、本人の希望による任意接種のワクチンもあります。
今回のコロナワクチンは公費負担で私たちは無料で接種できますが、あくまでも任意接種のワクチンであり、「私は打ちたくない」と個人が判断するのであれば、接種を強制するような風潮があってはなりません。

厚生労働省のWebサイトでは、コロナワクチンの接種を受けられる人向けに様々な情報が掲載されています。
そこにも下記のような記載があります。

国民の皆様に受けていただくようにお勧めしていますが、強制ではありません。(中略)受ける方の同意なく、接種が行われることはありません。職場や周りの方などに接種を強制したり、接種を受けていない人に差別的な扱いをすることのないようお願いいたします。

実際に私たち一般の人たちが接種できるようになった時に、たとえば職場で「あの人だけ受けていない」「受けた方がいいのに」みたいな話になってしまうのではないかと心配もしています。
接種に関して強制ではなく、「受けた方がいいんじゃない?」というアドバイス程度であれば特に問題はありませんが、ワクチン接種はあくまでも強制ではないので、「受けていないから会社に来ないで欲しい」とか「あの人は受けてないんだよ」みたいに陰口を言うとか、そういった差別的な言動はあってはならないことです。

スムーズな接種体制で国全体での感染予防を目指す

まだまだ始まったばかりのコロナワクチンの接種です。
現時点では、まずは受けたい方が問題なくスムーズに受けられるような体制の強化を目指し、国全体での感染予防につながることを願っています。

『コトニ弁護士カフェ』次回の長友隆典弁護士の担当回は, 2021年6月4日放送です!

ラジオ番組『コトニ弁護士カフェ』
毎週金曜日10時30分から三角山放送局で放送中!
隔週で長友隆典護士&アシスタントの加藤がお送りしています。
身近な法律のお話から国際問題・時事問題,環境や海洋のお話まで,様々なテーマで約15分間トークしています。
皆様からの身近なお悩み,ご相談などのリクエストもお待ちしております。
三角山放送局 reqest@sankakuyama.co.jp または当事務所のお問い合わせフォームでも受け付けております。

関連記事

  1. 関鯨丸の稼働とナガスクジラ捕鯨再開、日本の捕鯨はどうなる?
  2. 今話題のChatGPTとは?法的問題について解説
  3. ロシアのウクライナ侵攻から1年、今後予測される事態について|国際…
  4. いま,緊急事態宣言が再発令されない理由
  5. 闇バイトに気をつけよう!見極めるポイントを弁護士が解説
  6. 台風による損壊があった場合について|​​民法717条第1項及び2…
  7. いまなぜ「共同親権」なのか?これまでの単独親権制度を振り返る
  8. 中田翔選手の暴力事件について弁護士が解説!「暴行」と「傷害」の違…
PAGE TOP