
こんにちは、弁護士の長友隆典です。
水産庁は、クロマグロの資源管理をさらに強化することを決定しました。
これにより、令和8年(2026年)4月1日からは遊漁(船釣り・岸釣り)でクロマグロを狙う際、事前の届け出が必要になります。
今回は、クロマグロの遊漁(レジャーとしての釣り)に関する新ルールについて解説します。
遊漁による大型のクロマグロの採捕は、3月4日から3月31日まで禁止となっています。
これは、3月の採捕数量の上限である3トン、さらには年間の採捕上限(60トン)を超過するおそれがあるためです。
「釣って持ち帰らなければいいのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、採捕禁止期間中は、クロマグロを狙ってのキャッチ&リリースを前提とした釣りも禁止されています。
別の魚を狙っていて偶然クロマグロが針にかかってしまった場合は、直ちにリリースしなければなりません。

資源を適正に管理するため、令和8年(2026年)4月1日からは以下の新たなルールが導入されます。
1. 持ち帰りできるのは「2ヶ月に1尾まで」
4月からは、1人が採捕できる数が「各期間(2ヶ月ごと)につき1尾まで」に変更されます。(※各期間:4・5月、6・7月、8・9月、10・11月、12・1月、2・3月)
2. 必ず「事前の届出」が必要!

クロマグロ遊漁を行うすべての人を対象に、新たに届出制が導入されます。以下の3つの立場のいずれかに該当する場合、事前の届出が必要となります。
手続きに関しては、年1回のみ。一度届け出を行えば年に1度だけでよく、釣りに行くたびに届出をする必要はありません。
なお、プレジャーボート等は船の「所有者」単位ではなく、実際にクロマグロ釣りに利用する船の「運航者」ごとに届出を行う必要があるので注意が必要です。
申請する場合は、水産庁の専用サイトから、もしくは所定のExcel様式を用いたメール送付や、郵送で書面を提出することで申請できます。
「少しならバレないだろう」「知らなかった」では済まされないのが、この規制の厳しいところです。
採捕禁止期間にクロマグロを採捕するなど、ルールの違反が確認された場合、農林水産大臣名で指示に従うよう命令(裏付け命令)が出されます。
この命令に従わなかった場合には、「1年以下の拘禁刑、もしくは50万円以下の罰金等」という重い罰則が適用されます。
法務に携わる弁護士として、釣りを楽しむ皆さんがこうしたトラブルに巻き込まれないよう、ルールの事前確認を強くおすすめします。
参考リンク
水産庁クロマグロ遊漁の部屋
私のライフワークでもある「豊かな海や川、湖を残しながら、水産業を発展させていくこと」。
これを実現するためには、水産業に関わるプロの方々だけでなく、レジャーとして海を楽しむ一人ひとりの協力が不可欠です。
日本の水産業の未来を明るくし、美しい海や魚たちを未来に残すためにも、ルールを守って釣りを楽しんでいきましょう。
なお、定期的に水産業ブランディングセミナーも開催しておりますので、ご興味のある方はぜひお申し込みください。
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